ベーム/W.A.モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲 [DVD]

ベーム/W.A.モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲 [DVD]

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ReleaseDate : 2009/12/23
NumberOfItems : 1
Format : Color
Format : Subtitled
SeikodoProductCode : DLVC-1208
Type : Unknown
PublicationDate : 2012-05-26
Manufacturer : ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
EANListElement : 4532104002087
RegionCode : 2
EANList : 4532104002087
AspectRatio : 1.33:1
Label : ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
Studio : ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
ProductGroup : DVD
FormattedPrice : ¥ 5,076
Publisher : ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
MediaType : dvd
Language : 日本語Unknown
Actor : カール・ベーム
Actor : グンドゥラ・ヤノヴィッツ
Actor : クリスタ・ルートヴィヒ
Actor : オリヴェラ・ミルヤコヴィッチ
Actor : ルイジ・アルヴァ
NumberOfDiscs : 1
PictureFormat : Academy Ratio
PackageDimensions : 5871018542
Languages : 日本語Unknown
Name : 日本語

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スタイリッシュな現代風演出

オペラは「愛」が主題なので、最近の歌手はなかなか大変だ。セックス・アピールが重視されて、下着や裸を見せることも増えた。ヨーロッパでは一糸纏わぬヴィーナスもあるそうだが、観客に高齢者の多い日本では、演出家は許容範囲をまだ探索中だ。コンテンポラリーダンスやバレーと違い、声楽家の身体は裸に向いているとは限らないので、悪趣味にならない一歩手前というのがなかなか難しい。その点で、この公演は成功している。フィオルディリージとドラベッラのミニスカート姿は似合うとは言えないが、グリエルモとアルフォンゾに長身でセクシーな男性歌手を配したのが旨い。舞台回しのキーパーソンで老哲学者のはずのアルフォンゾがセクシーな美青年なので、全体がわくわくするような輝きをもつ。『コシ』は『フィガロ』や『ジョバンニ』と違い、筋が単調で退屈しがちだが、60年代末のヒッピーたちのマリファナパーティという設定や、チェ・ゲバラのTシャツ、あるいは現代のジャンボ機が飛ぶ空港など、タイムスリップの感覚が絶妙だ。ミンコフスキ指揮の『後宮』はパレスチナ問題が提示されたように、モーツァルト・オペラの現代風演出は様々な可能性をもつ。60年代感覚のスタイリッシュな『コシ』もまた、何ともいえない味がある。

『コジ』の名盤DVDがまたひとつ

1969年制作の映画仕立ての『コジ・ファン・トゥッテ』です。最近は予算の都合か、オペラDVDは公演をそのまま収録したものがほとんどで、CDでさえライブ録音が多くなっています。そんな中で、このような旧き良き時代の豪華なつくりの映像がDVD化されたことは、喜ばしい限りです。美しいセットと衣装、黄金時代のウィーンフィルとベーム、往年の名歌手たちの共演と、素晴らしく贅沢なひとときが味わえること請け合いです。また、演出の一環として、要所要所でストーリーの簡単な説明やまとめのようなドイツ語がうつし出され、その和訳が字幕に表示されるのも、初心者の方々などにはわかりやすくて親切です。ともかく、またひとつ『コジ』に手放せない名盤が増えました。

超現代的演出による、通好みの『コシ』

いわゆるモーツァルトの四大オペラの中では、『フィガロ』『ドン・ジョバンニ』『魔笛』に比べると、国内盤DVDの数で大きく差をつけられている感のある『コシ』に久々の国内盤新譜DVDが登場しました。ところがこの上演、非常に個性的な演出による上演で、話の舞台は完全に現代(というか一昔ほど前の都会人生活の雰囲気)に移し変えられてしまっています。まあ、このような試みはモーツァルトのオペラ、特に『コシ』にはよくあるパターンなので、決してそれが悪いとは言いませんが、やはり二人の士官の軍隊入りが、エリートサラリーマンの長期出張に置き換えられてしまうとなると、いささか事の重大性が違いすぎて、せっかくのモーツァルトの音楽の残酷なほどの美しさが味わいにくくなってしまう、といううらみはあります。そのことを抜きにすれば、登場人物たちの歌唱や演技力、そしてモーツァルトを得意とするバレンボイムの指揮はなかなか立派なものです。ですから、すでにこのオペラの内容をよく知っているモーツァルトファンの方々にとっては、ひとつの新鮮な試みとして充分に受け入れられる内容だと言えるでしょう。初心者の方に対しては、もっとオーソドックスな上演、例えばアーノンクール/ウィーンフィル盤などと観比べることによって、オペラの現代的演出というものを考えるきっかけにしていただくことをお奨めします。

現代における規範的な『コシ』の映像作品

もともとは単なるおもしろおかしい喜劇になるはずだったオペラが、ダポンテの機知にあふれた台本と、晩年のモーツァルトの美しすぎる音楽によって、残酷なほど真実味にあふれる人間ドラマとなってしまったこの作品。近年の上演では、そのようなほろ苦い皮肉を基調とした解釈がごく普通になってきたようですが、そのような解釈のひとつの出発点となっているのが、このポネル演出による映像でしょう。全体としては大変美しいが、ポネルの他の映像作品に比べるとなんだかやけに玩具っぽい感じがする舞台装置の数々や、時にわざとらしく感じられる歌手たちの過剰な演技なども、ポネルによってわざと仕組まれたものに違いありません。そして音楽のほうは、グルベローヴァやストラータスをはじめとする歌手陣の歌唱と、なんといっても例によってウイーンフィルのまさに残酷なまでに美しい音色!とかく賛否両論の巻き起こりがちなアーノンクールのやや癖の強い指揮ぶりも、ここではむしろプラスに働いて、この可笑しくて悲しいドラマをおおいに劇的に盛り立ててくれています。それにしてもモーツァルトという人は、なぜこれほどまでに少ない音符で登場人物たちの心理を完璧なまでに描ききれてしまうのでしょう?私たち凡人にとっては、ただただ驚嘆賛美するしかない永遠の謎といえそうです。

夢じゃなかった、現実だった

 黒田恭一さんの遺稿をまとめた『オペラ版雨夜の品定め』(音楽之友社、2009)のなかに、『こうもり』にふれたついでに、
 “ベームの指揮している『コシ・ファン・トゥッテ』の映画を一度だけ見たことがある。
しかし、その後、この『コシ』がLD化されたというはなしはきいていないし、話題にされたこともない。こうなってくると、
もしかして、あれは夢で見たのであって、現実には存在しないものだったのであろうか、不安になってくる”という一節がある。
 2009年5月に亡くなった黒田さんに、このDVDを見せてあげたかった。夢じゃなかったんですよ、と。ドリーム・キャストの『コシ』である。
 舞台劇のセットで演じられているので、劇場でオペラを見ている感じに近い。歌手たちの絶頂期の歌唱なので声もよく伸びており、
ベームの指揮ぶりは映像では序曲にしか出てこないが名演である。
 軽快で諧謔味あふれる演出で、当時いたるところでドラベッラを歌っていたベームの秘蔵っ子クリスタ・ルードウィッヒが楽しそうにオーバー・アクションを演じている。
 結末はハッピー・エンドだがちょっぴり皮肉な味付けもされている。モーツアルトの最高傑作『コシ』の大切な映像記録。ファン必携。

スポーティでスタイリッシュな美しさ

2006年ザルツブルク音楽祭ライブ。ウィーンフィルをホーネックが指揮。ヘルマン夫妻演出の舞台が際立って美しい。祝祭大劇場の広大な白い舞台が、空色の光で彩色され、そこに黒、白、ピンク、茶などの衣装を着た人間が軽やかに動く。たとえば幕開けは、バトミントン・ウェアの四人の恋人たちがバトミントンに興じている。その真っ白なウェアの美しさが目に沁みる。白いソックスをはいたフィオルディリージとドラベッラは、最後まで少女のような衣装で通す。広い舞台に卵形の白い大きな石とチェンバロを配した構図は、まるで現代美術の展示のよう。「コシ」は開放的な空間が似合う作品なのだ。
 重唱や合唱が美しい「コシ」だが、この公演もアンサンブルがとてもよい。デスピーナが老け役だが、老アルフォンソを加えて、若者4人と計6人の絶妙なバランスが実にぴったりの作品であることが分かった。歌手の中では、ドラベッラを歌ったソフィー・コッホの明るい美しさが印象に残る。彼女は、ケルビーノ、セスト、オクタヴィアンなどが当たり役だそうだが、こういうドラベッラも悪くない。

見逃せない!レッシュッマンのフィオルディリージ

 ベルリン国立劇場で、若手中心の配役。指揮はバレンボイム、映画監督でも名高いドリス・ドーリエが演出と、見所満載で、しかも期待を裏切らない舞台に感動!なんと言ってもドロテア・レッシュッマンの歌と演技がきらりと光る。安定した高音と、よくとおるその声質に、画面に惹きつけられることしばしば。他のキャストも、もちろんいい。
 演出は70年代風と、実に斬新かつポップ、しかしどこか懐かしく温かなイメージの舞台に仕上がっている。男性は最初はスーツ姿、後にヒッピー姿で登場する。ドン・アルフォンゾは老人ではなく青年の設定だし、女性はミニスカートをはいている。ドーリエの演出は、突然降ってわいた恋煩いにとまどう女性の姿を、とても率直に現実味を帯びて表現することに成功していて、男性が見ても女性が見ても、妙に納得してしまう映画のようなストーリー作りとなっているのが印象的だ。
 ヴェルディみたいに劇的でないと、ちょっと退屈してしまうという人にも、自信を持ってお勧めできる舞台だ。

コミカルで可愛らしい、笑える「コシ」です

 「愛され作戦」でD・デーリエ監督のファンになったのですが、このオペラの中でも、この女性監督は、女性の可愛らしさをうまく表現しています。「コシ」はずいぶんと女性をバカにした筋ですが、こうやって見せられると、実は生き生きと女性を愛らしく描いているオペラなんだなあ、と思わされます。本人は真面目でも、はたから見ると非常にこっけいでそれでいて可愛らしい、そんな風にヒロイン姉妹を描いています。DVDなので、舞台と違って表情が良く見えるからいっそうそれがわかります。
 演出は斬新で、グリエルモがブリーフ一枚になるシーンがあったり(見るに耐える身体の歌手で良かった)、性的な暗示のしぐさもたくさんあります。
 女性二人は少々太めですが、レッシュマンは非常にいい声をしています。
 コシなんか退屈、という人にもお奨め。

モーツァルトの傑作オペラをポネルの遺作で見る

 このオペラ映画はポネルの遺作となった。撮影の数週間後にポネルは演出中に舞台から落ち、その怪我が元で亡くなっている。
 特典映像として「ポネルによるリハーサル」(2001年制作、34分)が収録。ポネルが歌手の立ち位置や、動作や視線など演技のかなりこまかいところまで指示して映像を作り上げている様子がわかる。ジーグラーやストラータスが自分の意見を言い、それをポネルが説得する様子も収録。歌手たちも意見を言える雰囲気でディスカッションしながら、最終的にはポネルの主張で仕上げられていったようだ。男たちが帰宅する終盤の激しい動きの場面では役者たちが画面から外れてしまい、何度もリハーサルをやり直している。
 改めて本編を見直すと、ガーディナーの『コシ』同様、対称性を強調した場面作り。また、細かいカットやズーミング、カメラワークが音楽に合わせた演出になっている。
 モーツァルトの重唱を中心とした音楽は最高。傑作は人生を変える。見た後では人生が少し変わってみえる真の傑作。

美しすぎるメロディーのついたラブコメ

コジはモーツァルトのオペラの中でも重奏が多く、卓抜した美しいアンサンブルを楽しむのも最高なのですが、やはりディスクであえてこのオペラを見るとなると、多少無理なストーリー(24時間で死んじゃうくらい大好き、といった婚約者ありの令嬢があっさり別の男と結婚ですから)に目をつぶってすんなり入り込む為には、口説き落とす価値がある美しい姉妹、心変わりも無理も無いと思える騎士のかっこよさ、仕掛人2人が賢く、カリスマ性があるように見えるか、さらには総合芸術という点を鑑みて心の流れに動きが無理無くついているか、の4点が重要なように思います。
その点このディスクは、違和感を感じずそれなりに美しい姉妹(可愛い金髪のフィオルディリージ、老けたベッキーみたいなドラベッラ)、騎士は見た目で選んだのかと思うくらい長身のイケメンですし、アルフォンソもよく見るとかっこいい(笑)、デスピーナだけ、したたかさは感じられるもののちょっとガサツかな、という点が残念ですが及第点。またとてもよくリハーサルをしたようでピリオド奏法のオケとのアンサンブルはもちろんのこと、演技面でもいうことないです。
また、このオペラは恋する女の子の可愛らしさと、口説かれるところの危うさと色っぽさが醍醐味なのですが、2幕の冒頭で姉妹がどちらの男性がいいか品定めをする時の恋に恋する女の子のかわいらしさ(それとなく、お互いに探りを入れて作戦会議とか)や、特にラスト近くフィオルディリージが軍服を着て戦場に→フェランド登場で陥落、という流れの音楽の美しさと色っぽさといったらないです。
演出は奇をてらっているわけではないし、アンサンブルは良いですが、カリスマ歌手はいないですが、コジは不思議と何枚もディスクがほしくなって聴きくらべるのが楽しいオペラなので、基本のものに追加で手に入れても損をした、とは思わないと思います。
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